クローバー

温もり

「夏花ー!!」



悠哉があたしの名前を呼びながらギャラリーから下りてきた。




「悠哉…」


「そんな足やったら帰られへんやろ?送ったるわ」


「ありがとう…」




あたしは涙を堪えながらゆった。




「悠哉、ナツのこと送ってくれんかー?」



小林先生がこっちに歩いて向かってきながらゆった。




「あ、先生!帰り道ちょうど夏花ん家の前通るしな!しかももう暗くなってきてんのにこんな足で帰らしたら危ないし」


「先生も送ってあげたかってんけどな、今からいろいろせなあかんから悠哉が送ってくれんやったら助かるわ。ナツゆっくり休んどきや」



先生があたしの頭をポンポンとしてゆった。





「……はい」



あたしは小さな声で返事をした。
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