キミに宛てた手紙
落書き~ハルside~
気づけばいつも、空を見上げている自分がいる。
家を出たとき、駅のホームに立ってるとき、大学の門を通り過ぎるとき。
人ごみの中を歩いてるときでさえ、見上げてしまっている。
別に、癖になってしまったことを、嫌に思っているわけじゃない。
空を見上げた瞬間、疑問が浮かんで、僕の心は強制的に飛ばされてしまう。
ここではない場所。
他愛のない会話。
友達とのくだらないような遊び。
大好きだった部活。
嫌いな先生。
購買のメロンパン。
キミといた時間。
『僕はいつまでキミを想い続けるのだろう……』
そう思った瞬間には、答えは出ていた。
『忘れてしまう日なんて、永久にこない……』
あの頃のことは、脳裏に熱く焼き付いたまま、離れることはなく、僕を苦しめ続ける。