キミに宛てた手紙
慌て始めた女性に、思わず言葉が放たれていた。
「なに?」
「これで……本当に、よかったんでしょうか……?」
それは、
ずっと、ずっと、
答えの出すことのできなかった問題。
あの時の選択……
『間違ってはいなかったか?』
だが、そうするしかなかったんだ。
『本当に?思い込みじゃなくて?』
違う。
『ほかに選択肢はなかったと、言い切れるのか?』
そうだ、言い切る事なんてできないよ。
もしかしたらって、ずっと、ずっと、考えてるさ。
何十もの方法を考えては、消して。
繰り返す。
最善の方法を。
見つけたい。
納得のいく方法を。
納得?
そんなのできるものが思いつくわけがないんだ。
だって、今更どうすることもできないことだから。
それでも僕は、答えを求め続ける。