キミに宛てた手紙

とても長く感じる沈黙。
莉緒さんの顔を見れなくて俯いてしまったせいか、それは数十分のように。

「ねえ、どんな答えが欲しいの?」

「え……?」

あまりにも意外な言葉だった。
見上げてしまった。
僕を射るかのような真剣な目に、とらえられてしまう。

「私がどんな答えを言ったら、君は納得してくれるのかなって、思ったの」

「…………」

すべて見透かされているようだった。
恥ずかしくて、逃げ出したくなった。

「その答えは、佐原君にしかだせないと思うよ」

質問する前から、わかってた。

これは、誰かに答えを求めていい問題じゃない。

自分で出さなきゃいけない問題だって。

聞いてしまったのは、自分の弱さ。

楽になりたいと思う心。
逃げている、ずるい自分。
あの事実わ完全に受け入れることがでかない自分。

こんなんじゃ、何も変わりはしない。
わかってる。
わかってるんだ。
そんなこと。
でも……逃げ続ける自分……。
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