夏色のキミ〜sea side
告白
ゴールデンウィークも過ぎ
暑いなと感じる日が多くなり始め
じめじめとした梅雨がやってきた。
天気予報では一週間ずっと傘マークが並んだけど
結局雨が降ったのはその内の半分くらいだった。
そして
ニュースキャスターが毎日のように水不足だ と心配している内に
梅雨が明け、夏がやってきた。
「暑い〜溶ける〜」
教卓の目の前の席で突っ伏しになる建斗
「ナメクジじゃないんだし、溶ける事はないぞ〜」
先生の突っ込みに クラスの子達がくすくす笑っている。
「俺 暑さに弱いから、勉強なんか出来へん〜」
「お前はいつも勉強なんかしてないだろうが」
先生の鋭い突っ込みに
クラス中が どっと笑いに溢れた。
一年の頃もそうだったけど 建斗はいつもクラスのムードメーカーになっていた。
そんな建斗と先生とのやりとりを見て
今日も一日が始まるなあ と思う。
そんな平和な毎日が続き
一学期最後の地獄の期末テストを終えると
私達は
待ちに待った夏休みを迎えた。