夏色のキミ〜sea side


「キレーイっ!」


窓から顔を出すと
目の前には青い海がキラキラと輝いていた。



夏休みも中盤にさしかかった頃


私達は夏を満喫する為にと海へ行く事になった。


車の運転手は優也。


何で免許あるの!?
って思ったけど、そういえば優也は一つ年上だったね。

いつも一緒に居るせいで
どうしても同い年だと勘違いしちゃうよ



「早く泳ぎたいねっ」


そんな優也の運転する車の中で
さくらと二人できゃぴきゃぴしていると、突然


「そういえば 亜紀と純がよぉ行ってた海はどこやったん?」


さくらの隣に座る建斗が唐突にそんな事を聞いてきた。


「あ、そっか。二人付き合ったんだっけね」


運転席の優也がルームミラー越しに私をチラ見する。


「何てゆわれたん?純が告白するとこなんか想像できへんけど」


興味津々聞いてくる建斗だけど


「建斗、お前の中学生の時の恥ずかしい思い出…バラされてぇの?」


助手席の純が 前を見つめたままそう言い放つと
うーん と腕組みを始めた。


「中学生の時って……あ!まさかあの事か!?あかんあかん!…あっそれか、もしかしてあれか!?ああ!あれかもしらん!何にしろ全部アカン!」



ねえ建斗…

そんなに恥ずかしい思い出だらけなの?


呆れて建斗を見やりながらも、内心 助かった と思った。


だって あんな質問
恥ずかしくて答えられないよ。


純は 平気なのかな?



全然動じてないみたいだったけど。



私ばっかり焦って

何か 悔しいな



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