夏色のキミ〜sea side


思い出した


一年の時 純の事で難癖つけてきた今田里穂と一緒に居た子。


三人の真ん中に居て
一番怒ってた人だ。



「…えっと…私あの時山瀬さんにすごく悪い事したし…謝っておきたくて…本当にごめんね…」


今にも泣いてしまいそうな顔で私を見つめる彼女。



あの時怒鳴っていた姿から こんな弱々しい彼女は想像がつかなかった。



えっと…


同一人物だよね?



最初のイメージと
何か全然違うんだけど…



「…ええっと…あの…別にもう気にしてないから」


「…本当に…?」


「うん…終わった事だし…」


「……ありがとう」



ほっとして微笑んだ彼女の笑顔は あの時のイメージを忘れさせるくらい


穏やかで優しかった。



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