夏色のキミ〜sea side

キーンコーンカーンコーン…



「あっ次体育だよ!」


本鈴のチャイムが鳴り、思い出したようにさくらが言った。


「え!?今の本鈴だよ!」

「早く行こっ」


さくらが走り出し、私もその後に続く。


振り返ると まだ動く様子のない二人



「…い、行かないの!?遅れるよっ」


って もう遅れてるんだけど。



「おーうっ!」


ひらひらと笑顔で手を振る坂上建斗



何か、来なさそうだなぁ



五時間目の体育

そんな私の思いは見事に的中し、二人は現れなかった。



煙草に、さぼりに…


やっぱり二人は多少の問題児らしい。



だけど、どうしても
青島純が噂通りの人だとは思えなかった。


あの無邪気な笑顔を見ると とてもそんな感じには見えない



本当はとても優しい人なんじゃないか

とまで思ってしまう。


単純に、いちごオレをくれたからじゃない


彼の純粋な笑顔が 何よりの証拠だと思うんだ



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