夏色のキミ〜sea side



「亜紀、どっか行きたいとこある?」


レストランを出ると 純はバイクのエンジンをかけながら
私に訊いてきた。


突然の質問に答えを用意してなくて 私は うーん…
と考え込む。


純と行きたい所はいっぱいある。


昔から 彼氏が出来たら行きたいなと思ってた所はいくつもあったけど…


やっぱり一番行きたいのは…



「遊園地っ!」


元気いっぱいで答える私とは裏腹に、純は

「遊園地ぃ?」


と眉間に皺を寄せ


「遊園地って…まあいいけど…」


少し腑に落ちていない様子。



なんで?

遊園地ってデートスポットじゃないのかな?


子供っぽ過ぎた?



ちょっと不安になりながらも バイクのシートに腰を下ろした。



< 170 / 201 >

この作品をシェア

pagetop