夏色のキミ〜sea side
そして迎えた クリスマス当日―
「ちょっと早かったかな…」
腕時計を見ると 待ち合わせの時間より十分早かった。
鞄から手鏡を出し、髪の毛を整える。
駅前の大きなクリスマスツリーを見上げながら
いつプレゼントを渡そうか なんてわくわくしながら考えていた。
純
早く来ないかな…
「おまたせっ」
「もう、遅いよ〜寒かったー」
「ごめんごめん、どっか暖かいとこ入ろうか」
手を繋ぎながら肩を寄せ合い、仲良く歩いていくカップル。
「……」
そんな二人を見つめながら 私は冷えきった体を両手で包んだ。
待ち合わせの時間から
一時間。
純はいっこうに姿を現さない。
何度も携帯に電話してみたけど 電源が切れていて一度も繋がらなかった。
純
どうしたの?
何かあったの?
お願い、早く来て…