夏色のキミ〜sea side
……あれ…
ここどこだっけ…
ぼうっとした意識の中
見慣れない天井を見つめていると
「目ぇ覚めたか?」
見馴れた顔が私の視界に入ってきた。
「…けん…と?」
「体だるないか?どっかしんどいとこないか?」
「…わたし…あれ?何で…?」
混乱する私に 建斗は優しい口調で話し始めた。
「昨日の夜、亜紀が駅前にうずくまってるん見つけて俺ん家連れてきてん。
名前呼んでも返事せえへんしえらい熱やし、寝かしてもしんどそうやったら病院連れてこ思ったけど…
大丈夫そうやな」
私のおでこを触って安心したように微笑む建斗
私は昨日の事を思い出し
ああ、そうか
と一気に脱力してしまった。
「なんか飲むか?腹へってない?」
「…あ…うん…水もらえるかな…」
体を起こし
ベッドから降りる。
と、ある光景が目に入った。
それを見て 私は体が固まってしまった。
ああ…
なんだ そっか…