夏色のキミ〜sea side

近くの公園へ入り、無気力な体をベンチに預けた


土日の嵐で散った桜が 地面に張りついている。


朝の8時前 通勤する人々が忙しそうに道を歩く


泣いている事を知られたくなくて 私はごしごしと涙を拭う。



これから どうしよう


またあの家で
あの人に虐められながら生きていかなきゃいけないのかな


家を出れば済む事だが
そんなお金、あるはずもない。


アルバイトをして一人で暮らせるお金が貯まるまで どれくらいだろう


検討もつかない金額に
自分の小ささを知らされる。


一人じゃ 何にも出来ない


悔しくて情けなくて
また涙が溢れてくる。


それを拭おうとして 腕を上げかけた時
突然足元に影がおちた。


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