夏色のキミ〜sea side
「いちごオレ。何してんの?」
その声に顔を上げると
青島純が居た。
彼は私の顔を見て 目をぱちくりさせて驚く
私は慌てて涙を拭い、俯いた。
な
何で青島純が居るの!?
てゆうか、泣いてるとこ見られた!
恥ずかしさと驚きが入り混じり、頭がパニックになりそうだ。
私は何も言えず、ただ無言で俯いていた
どうか、何も聞かれませんように!
そう願いながらその場をやり過ごそうとしたのに
あろう事か彼は 私の腕を掴み、ぐっと引っ張った。
その力に思わず立ち上がった私
戸惑う間もなく 青島純は私の腕を掴んだまま歩き出し、公園の外に出た
突然の事に頭が回らないが、彼に掴まれた腕だけが熱い…
それだけは分かった。
木の側に置かれた
銀色の自転車の前まで来ると
「乗れ」
「…え?」
「いいから、早く」
そう急かされ、私は断る事も出来ず おずおずと荷台に座った。