夏色のキミ〜sea side


私より遥かに高い背丈


ダークブラウンの髪を無造作に立ち上げ、さりげなく開いた胸元からは シルバーのネックレスが光っている。


遠目から見ても分かるほど
凛と整った顔立ち


なのに、何だかヤンキーなオーラが出ている。


何故だろう、緩やかに舞い散る桜が
金さんの桜吹雪に見えて仕方がない。


ついそんな姿に見入っていると
彼と目が合ってしまった。


やばい 絡まれる


そう思って慌てて目を逸らしたのに

彼は桜色の絨毯を踏んで ゆっくりとこちらに足を進めてきた。



え!?


びっくりして、内心あわあわする。


いっそ逃げようかと思ったけど
彼は もう目の前に立っていた。


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