夏色のキミ〜sea side
怖い!なに!?
ひたすら俯いてびくびくする私に
「あげる」
そう言って目の前に手を差し出した彼
……へ…?
意味が分からないまま
とりあえず手を出す私
ふわり、一枚の桜の花びらが私の手の平にのった
…え?え?
余計に意味が分からず顔を上げたが
彼は既に校舎の方へと歩き出してしまっていた。
なに、あの人…
暫く彼の背中を見つめていたが、重大な事に気付いて私は慌てて走りだす。
「やばい、遅刻っ!」