夏色のキミ〜sea side
「電話、してこいよ」
「え?」
突然の純の言葉に 私は耳を疑った。
目を合わせると 彼はやれやれと眉を下げた。
「一人で抱え込むなって言っただろ」
…純
何でそんなに私に優しくしてくれるの
そんな風にされたら 純を好きになり過ぎて 怖くなるよ
「はい、分かったら解散〜」
明るく言い放ち、鞄を手に取る純
目の前に立ち尽くす私の肩をぽん、と叩いて彼は教室を後にした。
触られた肩が熱い…
“電話、してこいよ”
“一人で抱え込むな”
純の言葉が 胸に響いて離れない。
ねぇ 純
私こんなに君の事を好きになって どうしたらいいの?