私を見なさい!!!
「いいけど…俺なんかと居ても楽しくないよ?」
「そうかな。私、仁美君と居ると落ち着くわ。やたらと騒ぎ立てるの好きじゃないのよ」
「そっか…同感だな」
まだ少し寒さが残る夜。
上着のポケットに手を突っ込みながら他愛もない会話をした。
「仁美君、彼女とかは?」
一番肝心な質問をやっとのことで持ち出した。
「…いないよ」
仁美君は淋しげに笑顔で答えた。
「そう…」
平然を保つ私は内心どんな顔でいるのだろう。
きっと気持ちが悪いわ。
「俺の話し面白い?」
「面白いというか…うん、面白い」
そう答えると仁美君は何それ。と笑っていた。