私を見なさい!!!
「それに…どうでもいい話しの方が好きなのかもしれない」
「……そうなんだ」
私達はそこで会話が途切れてしまった。
だけど、何となく解っている事があって、その沈黙は嫌なものじゃなくて優しい沈黙だったこと。
何時も私の隣には何かしら男が居て、好きでもなければ嫌いでもなかった。
だけど、いつも、そこには【愛】が欠けていた。
【愛】がなかった。
愛のない体温を感じていた日々だった。
だけど、やっと見付けられずにいた想いが今ある。
仁美君の容姿に惹かれたのでない、と言ったら嘘だけど、
それよりも、容姿なんかよりも私は彼の
内に惹かれた。
何故だろう。
感じる。
優しい何か。
温かい何か。
好きで仕方なくて、もっと知りたくて、もっと知って欲しいと思った。