私を見なさい!!!

外に出ると少しばかり寒さが身に染みた。


もう、2月の下旬だというのに。


私は肩を竦め、出来る限りの抵抗をする。


こんな事をしたって暖かくなるはずも……


なかったのに、私の体は不思議なことに暖をとり始めた。


「誉ちゃん…」


不意に背後から声が降った。


「…ッ!!!」


声にならない驚きと共に私は振り返った。




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