私を見なさい!!!
「いや、そんな話しをしたくて来てもらったんじゃないんだ…」
「……うん」
「俺は男としか恋愛をしたことがない事は話したよね」
「うん…」
私は俯き、仁美君の声だけを拾うように目を伏せた。
「だから、誉ちゃんが告白してくれた時、凄く驚いたし戸惑った」
「……うん」
「だけど、それ以上に」
「嬉しかった」
その単語を拾った瞬間、私は聞き間違えたのではないかと疑うように眉を寄せ、顔を上げた。
目の前には穏やかに微笑んだ天使が立っていた。