私を見なさい!!!
「言っとくけど容赦しないわよ」
「どうぞどうぞお好きなように」
「それよか、南。アンタ誉に言わなきゃいけないことあるんじゃなかったの?」
この中じゃ、一番可愛いげのある斗真音が話しを振った。
「ああ!!!そうだった」
「何?」
「いや、一人ね、イケメンなんだけど無理矢理合コンに誘われちゃった男がいて…」
「ふーん、で?」
私は用意されたお手拭きで手を拭きながら南の話を半分聞き流すように聞いていた。
「その男は手を出すなって言われてるから」
「何でよ?」
私は訳が解らず南に問いた。
「宮谷によるとその男…―――」
「どーもー!!!!!」
南の言葉を遮るように男達が座敷に参上した。
しかしその中でも、いや、その中の一人しか私の目には入らなかった。
私が目を引いたのは、一番最後に入って来た男だった。