私の小さな物語






咲人は何も話さない。





だからアタシも、何も話さない。





手は繋がなかった。





アタシは咲人の少し後ろを歩く。





少し開いた咲人との距離が、ココロの距離に思えてならなかった。






咲人の顔は見えない。





だから表情もわからない。





でも想像はつく。





きっと穏やかな笑みを浮かべてる。





いつだってそうだったから。







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