私の小さな物語





「え……」





当然咲人は困惑していた。





そんなにきっぱり別れられるほどアタシは強くない。






「でも、ここ美羽の……」





「お願い。これで終わりにするから……」





自分で言って泣きそうになる。





オワリ。




本当に、バイバイなんだよね。





恋人じゃなかったらキスなんてできないんだし。





アタシの気持ちを知ってか知らずか、



咲人は優しい笑みを浮かべて






「……――」




最後のキスをした。




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