私の小さな物語






「今日、何の日か覚えてる?」





「4月20日」





「俺たちが初めて廊下で話した日」






あたしの真面目なボケをスルーして高梨が言う。





「そうだっけ?」




もちろん覚えてないわけない。





でもわざと言ってみた。





「そうなの。だから、ちょっとサプライズ」





そう言って、ニヤリと嫌な笑みを浮かべる。





「!」





グイッ





腕を強く引っ張られる。




< 290 / 315 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop