ビター・ビター・チョコレート
「あいつは止めておけよ。ガキ過ぎだろ」


と忠告したら、



「もう慧人には関係ないじゃん……」


と、言われた。




関係ない?




そんな事はないはずだ。




だって、いくら別れたと言っても、俺達の17年間が無くなるわけではない。





こんなに心配しているのに、



「放っておいてよ」



と、突き放された。






美琴が、俺の手を離す。




友達としての俺はいらないようだ。




そう。俺は都合の良い事ばかり考えていた。




美琴に拒否されるなど、思ってもみなかった。




俺は変だ。変なんだ。



ショックなのに、頭の中に思い浮かぶのは、部屋で俺を待っている由果の顔だったんだ。
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