黒アゲハ Ⅰ -小さな宝物- 【完】
「それにしても、暑ーいっ!!」
こないだまで、梅雨で今年に限って肌寒かったのに……
今日の空は快晴……
「な、こないだまでおかしいと思うまで寒かったのにな」
健もちょっと乱れ気味の制服はパタパタしている。
─バタン
屋上のドアが開き、純と裕也がやって来た。
「結奈じゃ〜ん」
裕也は手をひらひらさせながらやって来る。
「今日はコーラにポテチだぞ♪」
「いぇーぃ♪」
裕也と2人で騒いでいると、座っているあたしの頭に純が何かを乗っけた。