黒アゲハ Ⅰ -小さな宝物- 【完】
* 反抗期
「結奈ー、行くよーん♪」
「あ、うん」
あたしは校庭から目を離し、まりの元へ駆け寄った。
「今日はどこ行くのー?」
「どーしましょっかぁ……。
取りあえず、マックでも行きますか♪」
「うん♪」
あたし、
南 結奈 みなみ ゆな
17歳の高校3年生
なんの取り柄もない平凡女子高生。
世の中の乙女な女の娘ような恋はしないのがあたし。
好きでもない人と付き合ってみたりすることはあったけど。
あたしの考えはフツーの乙女とは全く違うんだ。