黒アゲハ Ⅰ -小さな宝物- 【完】
「で、なんでこんなヤツに?」
流星は笑いをこらえているらしく、少し声が震えている。
「わかんない、あたしも。なんとなくってかんじ。
まぁ……ちょっと付き合えって言われて強引に連れて来られたんだけどね」
「は?強引になんかしてねぇし」
「腕引っ張ってたもん!!」
「ノロノロ歩いてるからだろ」
「純が歩くの早かった!!」
「早くねぇ、フツーだ」
「純のフツーはあたしより早いの、絶対!!」
「早くね…「はい、終了〜。仲良くなるの早いね、お2人さんは」
流星はにこにこ顔。
「別に仲良くなんか……」
ないもん──…