『さよなら』は言わないよ。
貴方の隣
朝、目覚めると自分の部屋では無かった。
白い天井。
白く何もない部屋。
あるのは白いベット。
昨日の事が直ぐに思い出せた。
そうか私、病気で倒れて……。
此処が病室だと分かった。
時間を見た。
時刻7:30
今は学校の人が登校する時間。
何時も彼方が登校する時間。
私は、少しだけ彼方がどうなったか確かめたくて
腕に付いている点滴の針を抜いて、廊下に出た。
幸い(さいわい)誰も廊下に居なかったので病院を抜け出せた。
「ハァ……ハァ……。」
頭が痛い。
喉が痛い。
「ゴホッ……ゴホッ……。」
咳が出始めた時、学校が見えた。
「ハァ……ハァ……っ!!」
走っていると全方に知らない女の子と
歩いている彼方が居た。