『さよなら』は言わないよ。
病院生活
その後、私は病院に戻った。
もちろん、看護婦さんや医者さんに怒られた。
無断で外に出たため病気が悪化した。
看護婦さんや医者さんは言わないけど、私はそう思う。
だって、病院生活だし
あれから3日経ったけど高熱が下がらない。
「ハァ……ハァ……。」
両腕には何本もの点滴が刺さっていて身動きが出来ない。
だから、私は寝たっきり。
―ガラガラ
若い看護婦さんがやって来た。
「ハァ……ハァ……。」
「琴ちゃん、大丈夫?熱、下がらないね。」
「大……丈夫……です……ハァ……ハァ……。」
「無理しないで。新しい点滴、持ってくるから待っててね。」
私は、言葉が出なかったからコクンと頷いた。
看護婦さんはパタパタと音を立てて出ていった。