『さよなら』は言わないよ。
「琴、どうかした?」
ヤバイと思い咄嗟に、嘘をつく。
「な、何でも無いよ!さぁ、二人とも帰ろう!」
「OK。」
「おう。」
そして、分かれ道で蜜柑と別れた。
「琴、彼ちゃん~!バイバ~イ!」
「バイバ~イ!」
私は、蜜柑に手を降り返すが彼方は
「蜜柑の野郎!また、呼びやがって!次に会ったら…ブツブツ…。」
ブツブツと、蜜柑の行った後を見ながら言っていた。
「はいはい。行くよ、彼方。」
「俺の味方は琴だけだ!」
変な言葉を言い抱き付いてくる彼方を、無視して家に向かって歩く。
「ありがとう。」
「おう。」
家の前に付いて別れのキスをする。
「じゃあな。」
「うん。」
来た道を歩いて帰る彼方の背中に向かって叫んだ。