『さよなら』は言わないよ。

「琴、どうかした?」

ヤバイと思い咄嗟に、嘘をつく。

「な、何でも無いよ!さぁ、二人とも帰ろう!」

「OK。」

「おう。」

そして、分かれ道で蜜柑と別れた。

「琴、彼ちゃん~!バイバ~イ!」

「バイバ~イ!」

私は、蜜柑に手を降り返すが彼方は

「蜜柑の野郎!また、呼びやがって!次に会ったら…ブツブツ…。」

ブツブツと、蜜柑の行った後を見ながら言っていた。

「はいはい。行くよ、彼方。」

「俺の味方は琴だけだ!」

変な言葉を言い抱き付いてくる彼方を、無視して家に向かって歩く。

「ありがとう。」

「おう。」

家の前に付いて別れのキスをする。

「じゃあな。」

「うん。」

来た道を歩いて帰る彼方の背中に向かって叫んだ。
< 5 / 49 >

この作品をシェア

pagetop