『さよなら』は言わないよ。

「彼方、大好き!!」

すると、彼方は振り向いて

「俺は、愛してる!」

そう言い、ニコニコしながら帰っていった。

私は、彼方の行った道を見ながら

「バーカ。クスクス…私も、愛してるよ。」

そう言って、家の中に入った。

「ただいま~って、暑!!」

家の中は外の暑さより、もっと暑かった。

リビングに入ると更に暑苦しかった。

「母さん、何この暑さは。」

「あ~、お帰り~。今日はね~。」

母さんは、何時も語尾を伸ばす。

それが、あつ苦しさを更にます。

「お鍋をしようと~、思って~。あはは~。ごめんね~。」

手を合わせて謝ってくる。

我が母親は可愛いく、上目ずかい。

じゃなくて

「はあ!!何故、鍋?母さん夏に鍋するのは可笑しいよ?何故、鍋?」
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