『さよなら』は言わないよ。

「はぁ……。」

私は自分の部屋に入り、溜め息をついた。

私は病気だ。

まだ、誰にも言ってない。

母さんにも

蜜柑にも

ましてや、彼方にも。

私はベッドに、うつ伏せで寝転んだ。

私は病気。

白血病と言う病気。

治る確率は低い。

今の科学では治すのは難しいらしい。

この頃、肩や首がやたらと痛かったので、病院に行って良く調べて貰らうと医師から言われた。

もって、半年。

病気だから、どんどん悪化するだろう。

私の命は半年しかない。

だから、私は決めたの。

病気が悪化し続けたら、彼方と別れようと。

別れるのは嫌だけど私が死んだ後、一番悲しむのは彼方だと思うから。

だから、悲しんで生きる人生より彼方には、幸せになる人生を歩んでして欲しい。

そう思うのは、私の我が儘なのかな?
< 9 / 49 >

この作品をシェア

pagetop