『さよなら』は言わないよ。
「はぁ……。」
私は自分の部屋に入り、溜め息をついた。
私は病気だ。
まだ、誰にも言ってない。
母さんにも
蜜柑にも
ましてや、彼方にも。
私はベッドに、うつ伏せで寝転んだ。
私は病気。
白血病と言う病気。
治る確率は低い。
今の科学では治すのは難しいらしい。
この頃、肩や首がやたらと痛かったので、病院に行って良く調べて貰らうと医師から言われた。
もって、半年。
病気だから、どんどん悪化するだろう。
私の命は半年しかない。
だから、私は決めたの。
病気が悪化し続けたら、彼方と別れようと。
別れるのは嫌だけど私が死んだ後、一番悲しむのは彼方だと思うから。
だから、悲しんで生きる人生より彼方には、幸せになる人生を歩んでして欲しい。
そう思うのは、私の我が儘なのかな?