俺の特別な生徒。
俺は時計を見た。
…やっべ、次の授業始まるし…。

次は鳴瀬のクラスだから、遅れるわけには行かない。
遅れたら鳴瀬を見られる時間が減るからな……。

俺は教科書やらなにやらを持って立ち上がる。

教官室を出て、1-3に向かう。

階段を上ろうとした時、中庭の方から声が聞こえてきた。

「あ、ユウ君も次数学なんだね!一緒~」

…鳴瀬?

俺は気づかれないようにそっと渡り廊下から覗いた。
すると中庭に、ケータイで電話をする鳴瀬の姿が見えた。

校舎の壁に寄りかかっている。

きっと相手は…"ユウ君"。
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