俺の特別な生徒。
「うん、うん…。……もうすぐ授業、行かなきゃ…」

鳴瀬が寂しそうに言う。
何だよ、何かいい感じじゃねぇか…。

"ユウ君"の姿こそ見えないが、何となく2人の雰囲気が感じ取られた。

「じゃあ、放課後ね」

放課後…デートか?

その時、鳴瀬が嬉しそうに微笑んだ。
そうして言った。

「ユウ君、愛してる」

……その言葉は俺の心に深く突き刺さった。
いいようもない深い傷が出来て、血が流れるんじゃないか、とも思った。

鳴瀬が来る前に…。
そう思い、予鈴が鳴るのを聞きながら俺は1-3に向かった。
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