俺の特別な生徒。

亀裂

夏休みまであと1週間となった。

俺は変わらず鳴瀬を愛している。
鳴瀬は…きっと"ユウ君"を愛しているんだろう。



いつものように数学教官室にいると、ノックの音がした。

「どーぞー」

ダルく返事をする。
最近は鳴瀬が来る事もあまりなくなったから、ノックに期待はできなくなった。


扉が開く。
そこから中に入ってきたのは……鳴瀬だった。

「先生っ♪」

いつものように、鳴瀬が笑う。

「…おぅ」

俺は思わず鳴瀬に微笑んだ。
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