わたし…イジメっ子です
ありがとう


「そして俺はこの学校に来たんだ、そしてこの学校にもイジメはあった」

春汰は思い詰めた顔で私達を見た


そして深々と頭を下げた

「頼むよ!奪っちゃいけないんだ!誰も……うっ」


春汰の目から涙が溢れだす


周りも皆泣いていた


私は春汰に駆け寄り抱き締めた



『大丈夫だよ!春汰の気持ち、ちゃんと伝わったから!』


「………ありがとう夏生」




この時クラスは一つになっていた


みんな同じ気持ちで自分たちのしたことを恥じて反省して


春汰の気持ちを受け止めていた


これで本当に大丈夫


もうイジメなんて起こらない


平和はクラスに生まれ変わるんだ!



みんなそう思っていると思っていた


でもやっぱり


あんただけはそうじゃなかったんだね


< 156 / 201 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop