★Black Star★
ガチャ…
屋上のドアが開く音がした。
「懍じゃん」
「龍!」
龍は入ってきた
そして、あたしの隣で寝転んだ。
「キレイだな…」
「そっ…そうだね」
空を見る、龍の顔がカッコよくて、つい、かんでしまった。
「俺さ、こーゆーの見てると、ある場所思い出すんだ。毎日、女の子と一緒に、俺んちの近くの倉庫に行ってたんだ」
「えっ?」
(ただの、偶然。だよね?そう。來斗はもう死んだはず。いるわけが無いんだ。)
あたしは、自分にそう言い聞かせた。
「その女の子に、懍って似てるんだよな…」
龍はそう言って、静かに笑った。
「その女の子の名前は?」
あたしは恐る恐る聞いてみる。
「…思い出せねーんだ。」
会話とかは、はっきり覚えてるのに…名前のとこだけ…」
「そっか…」