流華の楔
そうこうしているうちに、永倉と原田が起きてきた。
案の定、二人とも二日酔いで今にも突っ伏しそうな勢い。
「おはよーっす……。あ゛ー、朝日が目に染みるぜー」
「新八……それ微妙に使い方違うっつーの…。新崎、水くれ」
原田の突っ込みも、普段の鋭さが見受けられない…。
和早は用意しておいた水を手早く彼らに渡す。
「はい、どうぞ。こっちは永倉さんの分です」
「おー、さすが新崎…」
「ありがとよ…」
「いいえ。他にも何か用がありましたら、なんなりと申し付けてください」
微笑む和早に、永倉と原田は至福の癒しを得た気がした。
「(あー…嫁にして―…)」
「(女の格好だったら近藤さんなんか鼻血モンだなー)」
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