さくら ―余命3年の恋―
まさかの再会
日曜日。
ちょうどあの日の1週間後。
私はまたあの近くにきていた。
───左手のカバンには妹の千秋に見せる、あの桜の絵。
今は千秋の病院に向かっている。
あとほんの数メートル。
お父さんは残念ながら仕事の都合が合わず、今週はお見舞いにはこれない。
だから、今日は私ひとりでお見舞いだ。
「あら、千秋ちゃんの………」
「こんにちは」
病院のロビーで、顔なじみの看護婦さんに声をかけられた。
「千秋ちゃんならさっきお部屋にいましたよ」