さくら ―余命3年の恋―
揺らぐ想い
妹想い
「ほんとびっくりした」
病室のベットで体を起こして、まだ興奮気味な千秋。
その隣りで、私は買ってきたリンゴの皮を剥いていた。
「ごめんごめん。
私もびっくりしちゃった」
千秋もまさか彼と私が知り合いだった、だなんて思いもしなかっただろう。
私だって、まさか千秋を通じてこうしてまた逢えるだなんて、思いもしなかった。
「お姉ちゃん、蒼空くんといつ出逢ったの?」
「ちょうど1週間前。
部活の親睦会で、この近くにきてたの」