天邪鬼
「ちぃ」

帰りの車の中で遊佐はちょっと緊張気味に言ってくれた


「あの...さ、結婚、しよっか」

ムードもへったくれもない車内で、指輪も無しにそうプロポーズしてくれた遊佐を私はきっと一生忘れないだろう


「赤ちゃん、いるよ?」
「知ってる」
「私、偏屈だよ?」
「それも知ってる」
「遊佐、今係長昇格がかかってるのに」
「関係ない」
「赤ちゃん産んだら私働けない」
「そうだね」
「お金が」
「困らない」
「産んで...いいの?」
「産まないと怒る」



遊佐、泣くほど嬉しくて幸せな時間をありがとう

「結婚する!!」


遊佐と幸せになりたい


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