天邪鬼
オマケ

「遊佐!!い...印鑑押す手が
めっちゃ震える...!!」
「緊張し過ぎだから」


そんなこと言っても一生に一度の婚姻届だし!!

「遊佐ぁぁ」
「...あのさ、遊佐っていうの止めようか」
「は?」

いきなり何?
しかもこんなときに

「お前も遊佐になるんだぞ」

...あ、そうか

遊佐ってずっと呼んでるから遊佐が名前って感じだし

私も遊佐になるとか実感がまったく無いしなぁ



それにしても





「...遊佐、名前なんだっけ?」
「お前なぁ...婚姻届に書いてあるだろ」
「そっか」
「つか彼氏の名前忘れるなよ」
「いやぁ、ついうっかり」
「それ、うっかりのレベルじゃないから!!」

テヘヘと笑う私を横目に遊佐は(軽蔑の)ため息をついた



< 22 / 23 >

この作品をシェア

pagetop