冷酷男と変人数名


「す、すみません!コーヒーこぼしちゃいました!」

「ああ、別に大丈、」
「って、えええええ嘘!緒方先輩?!い、いやあああ!ごめんなさい許してください!ごめんなさいごめんなさい!」



俺の肩に熱々のコーヒーをこぼしたらしい女子が、
俺の顔を見るなり物凄い勢いで頭を下げた。
そりゃもう真っ青になりながら。

彼女の友達数人も顔を青ざめて謝ってきた。



「すみませんシャツ弁償します!ごめんなさい!お、お金もちょっとならあります!許してください!」

「…いや別にいいんだけ、」

「ひいいっ!ほんとにすみません!すみません!」



あまりの騒ぎように、食堂に居た生徒達の視線が突き刺さる。

みな一同に俺を恐れるように見てくる。

食券を投げ付け走り去った女子達を見送って、ため息をついた。
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