美しい花−先生と秘密な関係−【上】
「先生、もう店には来ないでください」


「……分かった」





車に乗り込もうとしてる先生の背中に向かってあたしはそう言った。


もう来ない方がいい。


これ以上、先生にあたしのことを知られるのも嫌だ。



それに、先生はいい人だと思う。


最初は生徒を脅迫してなんて人だと思ったけど、結局バラさないでいてくれた。


先生はどういうつもりだったか分からないけど、あたしは軽い気持ちで先生と体を重ねてしまったし……。



でも、もうなかったことにする。




ただの先生と生徒の関係でいるほうがいいのよ…。




あたしは先生の車を見えなくなるまで見送っていた。




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