美しい花−先生と秘密な関係−【上】
あたしは振り返って腕を掴んだ人間を確認する。




「桜ちゃん」




げっ!!また?

よくあたしに声をかけてくる彼。名前は知らない。前に聞いた気もするけど…。


あたしは嫌がっている事を隠して軽く微笑む。





「こんにちは。えっと…」


「俺の名前忘れちゃった?ユキヒロだよ。いい加減覚えてよ」


「ごめんなさい。ユキヒロくん」





全然悪いなんて思っていないけど、謝っておく。



「それじゃ、急いでるからまたね?」





あたしはアザミになり笑顔を見せ、彼の腕をすり抜ける。




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