美しい花−先生と秘密な関係−【上】
「怒ってねぇのか?」


「……あたしにそんな資格はないです」





先生の顔すら見れないあたしは下ばかり見ていた。





「俺とサヤカは結婚前に付き合ってたんだ。結婚してからも切れてなかってな…今年に入ってテツヤさんから離婚を切り出されたってサヤカが泣きながら俺に話してきた」




あたしは先生が話すのを黙って聞いていた。


テツヤさんから聞いて知ってるけども、先生の口からも聞きたかった。






「テツヤさんに入れ込んでるキャバ嬢がいて、離婚はそのせいだってサヤカが言っててな。俺は何とかしてやりたくて、そのキャバ嬢の事を調べたら…それがお前だった」





よほどサヤカさんが好きだったんだね。


離婚してくれたら自分のものになるのに。




< 315 / 411 >

この作品をシェア

pagetop