美しい花−先生と秘密な関係−【上】
限界と弱音
秋が過ぎ、寒くなってきてる。


あたしは夕方、ケイくんを迎えにいく。


ケイくんは母親の死を理解しても元気でいてくれる。


ケイくん…出来るだけあたしがそばにいて寂しい思いはさせないからね。


頑張るからね?






「桜ちゃん」


「ん?」


「にいちゃん、いつ来るの?また遊んでくれるって言ったのに」





にいちゃんって先生よね?
ケイくん、懐いてたもんね。





「先生はね忙しいんだよ…学校があるからね」


「ぼくにいちゃんに会いたいな」


「そうだね」





ケイくんに、もう会えないんだよとは言えなかった。


ごめんね?ケイくん。



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