美しい花−先生と秘密な関係−【上】
お酒を飲ませてくれない先生のせいで酔いがさめてきた。





「お前、こんなとこで働いて何が楽しい?あっ、金だったな?そんなに金が好きか?」


「好きですよ?それに学校よりここの方があたしには合ってるの。ここだったらあたしを必要としてくれる人がいる」


「そんなもん、お前の体とか誰もお前の本当の姿を必要としてねぇだろ」


「ふふっ。さすが先生。何でも分かっちゃうんだね?」





自分でも分かってるよ。

みんなが必要としてくれるのは、アザミとしてのあたしだって。

それでもいい。

いつか、松本桜と言う人間がいなくなったとしてもあたしはアザミでいなきゃならない。






「お前はいつも頑張って笑うんだな」





そうやって、先生はすぐあたしの心を見透かしたような事を言う。




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