美しい花−先生と秘密な関係−【上】
電車を乗り継いで母親のいる病院まで行く。



受付であたしたちが来た事を知らせてもらうと車いすに押されて母がやってきた。



ケイくんは嬉しそうに駆け寄って母親に抱きつく。



この前よりさらに痩せてしまった母親。医者としてバリバリ働いていた姿は全くない。






「ケイくんが会いたいって言うから連れてきちゃったの、ごめんね?」


「ううん、いいのよ。ありがとう」


「どう?体は?」


「今日は少し気分もいいのよ」


「そっか、良かった」





ケイくんは母の手を掴んで離さない。


病気だと言う事は知っているけど、死ぬなんて思っていないケイくんは無邪気な笑顔を見せる。




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